
クロサワの遺伝子を受け継いだアクション超大作、ここに誕生! 1954年に製作され、日本映画史に大きな足跡を残すのみならず、スティーヴン・スピルバーグからアンドレイ・タルコフスキーにいたるまで世界中のあらゆる映画人のお手本ともなった、黒澤明の不朽の名作『七人の侍』。それがハリウッドで1960年にリメイクされ、新たな名作『荒野の七人』が誕生したのは、誰もが知るところだ。そしてその遺伝子は21世紀に確実に受け継がれた。『マグニフィセント・セブン』は、現代に作られるべくして作られた再リメイクにして、本格派のアクションである。 “『七人の侍』は自分のDNA”と公言する鬼才アントワーン・フークア監督の下、これ以上ない豪華キャスティングが実現。同監督の『トレーニング・デイ』でアカデミー主演男優賞を受賞したデンゼル・ワシントンを筆頭に、同作に続いて『6才のボクが、大人になるまで。』でアカデミー賞候補となったイーサン・ホーク、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュラシック・ワールド』と大作への主演が続くクリス・プラット、『メン・イン・ブラック』等で強烈な個性を放ってきた演技派ヴィンセント・ドノフリオら豪華キャストが、サムライのスピリットを現代に甦らせる。 トロント、ヴァネツィアの国際映画祭でのプレミア上映は熱狂で迎えられ、全米でも公開週のナンバーワン・ヒットを記録。そして21世紀の世界に受け継がれたクロサワのスピリットは、ついに帰国を果たす。世界から放たれた日本への深きリスペクト。これはまさに、日本の観客が真っ直ぐに受け止めるべきアクション超大作なのだ。 独自の流儀と美学を貫く、どこまでも“マグニフィセント”な男たち 『七人の侍』『荒野の七人』が世界に広く認められた大きな理由のひとつに、最初は金のためだったが、次第に“正しいことをする”という意識を持つようになり、悪に立ち向かうヒーロー7人のキャラクターをきめ細かく描き、それぞれのドラマを輝かせたことにある。『マグニフィセント・セブン』は言うまでもなく、豪華キャストの共演というエッセンスを含めて、このスピリットを正しく踏襲している。デンゼル・ワシントン扮する主人公チザムは『七人の侍』における志村喬、『荒野の七人』のユル・ブリンナーに劣らぬカリスマ性とリーダーシップの持ち主。クリス・プラット扮するギャンブラーにしてガンマンのファラデーはユーモア精神を持っており、スティーヴ・マックィーンを彷彿させずにおかない。イーサン・ホークが扮するグッドナイトは凄腕のシューターだが、南北戦争で精神的な傷を負っている。ヴィンセント・ドノフリオ扮するジャックは大らかにして屈強な山男で、銃はもちろん斧やナイフを武器に奔走。さらにイ・ビョンホンふんするナイフ使いの達人や、お尋ね者だったが改心したメキシカン、部族を追われた孤高の若きネイティブ・アメリカンが加わる。それぞれの人生、そしてそれぞれのこだわり。しっかりとした芯がある彼らの個性は見る者の心を奪わずにおかない。 現代の映画界はアメリカン・コミック原作の作品を筆頭にヒーローが乱立し、まさに英雄の飽和状態。そこに殴りこんだ本作には、“ヒーローはかくあるべし”というお手本、さらには多彩な男の美学を見ることができる。彼らには特殊能力もなければ最先端のガジェットもない。あるのは経験と技術、そして意気。血の通った、“マグニフィセント(=崇高)”なサムライたちが、ここにいる! 今、立ち上らなければ死ぬまで自分を恥じることになる ――熱き戦いのドラマに酔う 舞台は1879年、アメリカ西部の開拓者たちの町ローズ・クリーク。金の採掘のために立ち退きを迫る、あくどい権力者ボーグの横暴に町の人々は苦しんでいた。軍隊ともいえるボーグの部下たちに対抗するため、町民たちはなけなしの金でチザムをはじめとする7人の用心棒たちを雇う。かくして、町の運命を懸けた壮絶な戦いが幕を開けた……。 今なぜ、『七人の侍』『荒野の七人』のリメイクなのか?答えは現代で起こっている“独裁”にあると、『トレーニング・デイ』や『イコライザー』『サウスポー』等の硬派な作品で知られる監督のアントワーン・フークアは語る。横暴な権力者によって開拓民が搾取されるのは、ごく少数の者が巨大な富を握り、大多数の者が苦しめられる格差社会の縮図でもある。また、7人の用心棒たちは白人のみならず、黒人、アジア人、メキシコ人、ネイティブ・アメリカンと多人種で、町民を引っ張って銃を取るのが女性でもある、という点も、権力者や政治家がしばし差別意識をあおる現在の世界に照らし合わせると興味深い。そんな現実的な視点を持ち込みつつ、迫力のガン・アクションを作り出したフークア監督の骨太な演出は、まさしく絶品だ。彼の才腕に呼応し、スタッフも各分野のエキスパートが集ったが、とりわけ、これが遺作となった『タイタニック』のアカデミー賞受賞コンポーザー、ジェームズ・ホーナーの雄大な自然をとらえた映像美を彩る、情感にあふれたオリジナル・スコアにはぜひとも注目したい。
1879年、アメリカ西部の町ローズ・クリーク。開拓者たちが苦労の果てに、ようやく築いたこの町も、横暴な資本家ボーグ(ピーター・サースガード)の進出によって崩壊しようとしていた。非道なやり口で莫大な財産を築き、金の採掘でさらなる富を追い求めるボーグは、ローズ・クリークをその拠点にしようと目論み、保安官を買収して住民たちに立ち退きを迫っている。荒っぽい手下たちを従え、逆らう者には容赦なく死の制裁を加え、神をも恐れずに平然と教会に火を放つ冷血漢。ローズ・クリークの町は絶望の空気に包まれていた。 お尋ね者を追っていた治安官サム・チザム(デンゼル・ワシントン)は西部のとある町で、ローズ・クリークから来た未亡人エマ(ヘイリー・ベネット)に町の用心棒になって欲しいと頼まれる。エマは貧しい生活の中で、町民からかき集めた全財産を持って、ローズ・クリークのために戦ってくれる者を探していた。町の苦境を知らされ、その敵が悪名高きボーグであることを知り、チザムはこれを引き受ける。しかし、ひとりで戦うには敵の軍勢は大きすぎる。助っ人としてまず白羽の矢を立てたのは、バーで知り合った早撃ちが自慢のギャンブラー、ファラデー(クリス・プラット)。お尋ね者として手配されていたメキシコ人の流れ者バスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)も仲間に引き入れる。さらに南北戦争時に凄腕のスナイパーとして恐れられたグッドナイト(イーサン・ホーク)と、その相棒でナイフの使い手である東洋人ビリー(イ・ビョンホン)、かつてインディアン・ハンターとして名を馳せたホーン(ヴィンセント・ドノフリオ)、部族を追われたネイティブ・アメリカンの若き戦士レッドハーヴェスト(マーティン・センズメヤー)が加わった。 ローズ・クリークにたどり着いたチザムらが最初に行なったのは、ボーグに買収された保安官を町から叩き出すこと。ボーグが兵隊を引き連れてくるまでに7日かかる。限られた時間の中、チザムらは町民に戦闘を教え、罠を仕掛け、またボーグの金鉱を急襲して解放した重労働者たちを援軍として迎え入れる。ボーグに夫を殺されたエマもまた、復讐心を胸に秘めて銃を手に取る。最初は利益を得るために町の人々に手を貸したチザムら7人だったが、彼らの胸には正義のために戦う決意が芽生えていた。 “悪魔の銃”と呼ばれるガトリング砲を擁するボーグの軍は、すぐそこまで迫っていた。兵隊の数では、決してかなわないだろう。しかし今、戦わなければ自分に失望することになる――7人の用心棒たち、そしてローズ・クリークの住人たちの命と誇りを懸けた戦いが始まろうとしていた……。
監督:アントワーン・フークア 出演:デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン、マヌエル・ガルシア・ルルフォ、マーティン・センズメアー、ヘイリー・ベネット、ピーター・サースガード、ルーク・グリメス、マット・ボマー 配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
