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学校の怪談2

学校の怪談2

1996年7月20日(土)公開
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Introduction

史上最強のシリーズ誕生  映画はその歴史の最初から、恐怖の魅惑をスクリーンに描き続けてきました。そして、映画という枠を越えて、社会現象にまでひろがったのが『エクソシスト』や『オーメン』などの作品に代表される70年代半ばのオカルト――ノストラダムスの予言やユリ・ゲラーの超能力といったブームの一部を構成した作品群でした。  それから20年後、1995年の夏に登場した映画『学校の怪談』が、日本全国で圧倒的な数の観客を集めました。この作品は、1983年の夏に子供たちの間に信じがたい速さで広まった〈口裂け女〉や〈人面犬〉の噂にはじまって90年代初頭から全国の小中学生の間に爆発的に広まった学校にまつわる怪談話の数々をベースにしています。  『学校の怪談』は1995年7月8日に封切られ、小中学生を中心にこれまでに約300万人を動員、配収15億円のヒットを記録し、ゴールデンクロス賞銀賞、話題賞をダブル受賞しました。観客の構成比率から算出すれば、日本の小中学生、約1,400万人のうち、6人に1人が映画館で「学校の怪談」を見たことになります。原作は小中学生の間では「知らない者はいない」といわれていますが、映画化によってさらにその熟は高まったといえるでしょう。  原作はそれぞれ、講談社版は185万部、ポプラ社版は400万部にまでその部数を伸ばしました(96年6月現在)。1年でそれまでの総売り上げの50パーセントを加えたことになります。原作がこれほどの伸びを見せていることは、子供たちがいかに『学校の怪談』を更新し、拡大再生産しているかを証明しているといえるでしょう。  パート1を上映中の劇場で、「キミのコワーイ話が映画になるぞ!」と謳ってパート2のための怪談話を八ガキ募集したところ、1ヵ月弱の間に1万通を越える応募がありました。『学校の怪談2』では、その中から選ばれた話が脚本に組み込まれています。  『学校の怪談』ブームはまだ始まったばかりなのです。 類稀なる〈夢〉と〈恐怖〉の結晶  あらゆる時代の子供たちの想像をかきたて、子供たちガそれについて語ることに熱中する『学校の怪談』。その力、魅力はどこにあるのでしょう。  大阪大学文学部助教授の小松和彦氏は「妖怪学新考」(小学館)の中で次のように語っています。  『人々の心のなかの「闇」が広がりつつあるのだ…(中略)…自分たちの「現実」にゆさぶりをかけたり、そこからの離脱を試みている……物語のなかに妖怪を登場させることで……子供たちがその創造力をいかに羽ばたかせることが出来るか……「もう一つの現実」の世界を用意し、そこで遊ぶことを、そして、それが人間にとってどれほど大切なことであるかを教えてくれる』  論理的な思考によって解決がつかない事態に対する直観の力、現実に対処することに傾いた教育に逆らおうとする感受性を、まだ失っていない子供たち。彼らは自分たちの想像力、〈夢〉を語る手段として、語られるべき都市伝説の舞台に「学校」という古くて巨大な空間を選び、そこを妖怪や幽霊という〈恐怖〉の棲む場所としました。「学校」という秩序の空間にお化けという反秩序を呼び込むこと。そうしたのは子供たちの本能です。  世界に「闇」が色濃く存在した中世では、夢と恐怖が重なることは、現実での破滅を意味しました。シェークスピアの「マクベス」はその経緯を描いているといえるでしょう。しかし、あらゆる場所から「闇」が駆逐された現代では、〈夢〉と〈恐怖〉を一体化させることで、かろうじて子供たちは、いや我々は、想像力を創造する力に結びつけることが出来るのではないでしょうか。 全く新たなファミリー・エンターテインメント  登場人物の設定、舞台の設定などをすべて一新した〈新たな学校の怪談〉として「学校の怪談2」は作られました。ストーリーの骨子は――新学期を間近にひかえた4月4日、塾の合宿が行われているお寺のすぐ裏の小学校で、塔の大時計の針が4時44分を指したとき、自称先生(!?)と子供たちが学校に閉じこめられて、さまざまなお化けや怪奇現象に遭い、コワーイ体験をしながら、勇気を奮い起こし、友情と冒険心によって行動する――というものです。  パート1同様、怖くて、しかも心温まるファミリー・エンターテインメントという作品の個性は保持しつつ、魅力的でユニークな冒険ファンタジーとして、友情、勇気、初恋、好奇心、冒険心、さらに大人の観客の心をゆさぶる痛切なノスタルジーもふくみ、今回は新たなモチーフ、アイデアを豊富に盛り込んでいます。  登場キャラクターについても、パート1から一新、(ただし、人気のテケテケと、作品のシンボルともいうべき赤い服の女の子――花子さん――だけは再登場。どんな出方かは内緒ですが)新たな怪談話やキャラクターが続々登場します。それらはパート1からさらにグレードアップしたSFXによって、斬新な映像としてスクリーンの上に躍動します。前作の〈口裂け女〉や〈人体標本〉、〈巨人〉など、子供たちを驚喜させ、大人もおおいに楽しませたキャラクターたちをしのぐ、個性豊かなお化けたちが、日本の若いクリエーターたちによって作り出されました。 スタッフ・キャスト  全国の子供たちを夢中にさせ、さらに大人たちも感動させ、楽しませたスタッフが「学校の怪談2」のために再結集しました。  監督はパート1で演出家としての確かな腕と、観客を楽しませる作品作りへの志の高さを十分に示した平山秀幸。1992年度の監督協会新人賞を受賞した『ザ・中学教師』や日本衛星放送WOWOW製作の『よい子と遊ぼう』で子供たちの表情、言葉をいきいきと描き出した手腕にさらに磨きがかかったパート1に続き、このパート2でも子供たちからベテランまでの演技陣をダイナミックにまた緻密に演出しています。  脚本も前作に引き続いて登板の奥寺佐渡子。平山監督とは『人間交差点・雨』『よい子と遊ぼう』そして『学校の怪談』と絶妙のパートナーシップを見せてきました。今回は子供たちの日常の感覚を見事にとらえたセリフ、多くのキャラクターを組み合わせていくアンサンブルの腕を見せるだけでなく、前作では、押さえ気味にしたユーモアもふんだんにくわえ、まったく新しい冒険世界を描き上げました。  さらに、撮影・柴崎幸三、美術・中澤克巳、録音・宮本久幸、編集・川島章正という日本映画の現在を支える技術陣に、SFXプロデューサー・中子真治を加えたパート1のスタッフが再結集し、照明には上田なりゆき、音楽には寺嶋民哉が新たに参加、前作を越えたファンタスティックな、そしてエモーショナルなドラマを生み出します。  主演は野村宏伸。87年の『恋人たちの時刻』以来、8年ぶりの映画出演となった『学校の怪談』では、等身大の若い教師を好演、多くの支持をあつめました。あの小向先生とはちょっとちがったキャラクターとして今回は登場します。俳優としての彼の新しい面にご注目ください。  今作ではヒロイン役として、子供たちを引率する塾の先生に扮する西田尚美を抜擢。ハイティーン向けのファッション誌のモデルとして、またTVドラマやCMでも群を抜いた支持を得ている彼女が、子供たちとの冒険世界でそのコケティッシュな魅力をどう発揮するか、これもこの作品の楽しみの一つです。  そして、塾の合宿先のお寺の和尚さんに米倉斉加年、物語の主な舞台となる南小学校の校長先生に岸田今日子というベテランを配役。練達の演技者である独特の個性を持った二人が十分に楽しんで演じたキャラクターが、作品に大きな魅力を加えています。さらに、シティボーイズなどで活躍を見せるきたろうなどの個性豊かなメンバーも参加します。  もちろん、スリル満点の冒険世界の主役は子供たち、750人以上の候補の中からオーディションで選び抜かれた個性豊かな子供たちが奔放な演技を見せ、そのエネルギーに最高のスタッフが映像化するお化けたちの多彩なエネルギーがぶつかります。  パート1をしのぐファミリー・ファンタジーの傑作が生まれました。

Credit

監督:平山秀幸 原作:常光徹「日本民話の会」 脚本:奥寺佐渡子 製作:藤峰貞利(古澤利夫)、高井英幸 プロデューサー:木村典代 SFXプロデューサー:中子真治 出演:野村宏伸、西田尚美、岸田今日子、米倉斉加年 企画:サンダンス・カンパニー 配給:東宝 <受賞リスト/1996年度> ■ゴールデングロス賞 銀賞 受賞

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